名曲遺産を楽しむ現在
音楽は好きでいろいろと聴くのですが、傾聴するかどうかの判断基準はまずは好き嫌いからスタート。
自分に何かしらの引っ掛かりがあれば好きになることもあるし、一方で嫌いなものに引っ掛かりが生まれることもあります。
最近ではその好き嫌いすらあまり感じなくなってきたのは年とともに感性が鈍ってきたということなのかもしれません。
いかんせん最近のテレビから流れてくる音楽は「イイネ」と思う場合もあるのですが、大半がそうではない。
どの局も同じような番組、同じ出演者、同じような曲。。。
ということでチャンネルをすぐに変えてしまう自分がいます。
ザッピングしているとクラシックコンサートをやっている時もあるので、そちらの方にチャンネルが落ち着くことが多くなってきました。
ポピュラーは大好きなのですが、いつからこんな風になってしまったのだろう。
新しいものをリアルタイムで楽しめることが最も幸せなことなのでしょうが、過去の膨大なまだまだ聴けていない遺産の方に興味が行ってしまうのは果たして健全なことなのでしょうか。。。
マンドリンオーケストラって知ってます?
学生の頃は、今より柔軟な耳をもっていたと思います。
音楽のサークルに入っていたのですが、当時は音楽サークルの連盟みたいなものがありまして。
ロック、モダンフォーク、スウィングバンド、ジャズ、コーラス、クラシックギター音楽など、スポンジのように自分の中に入ってきていましたね。
スタイルは違えどお互いにどんな音楽をやっているのか興味があるというか、聴いていても楽しかったです。
そんな中、一番特殊に感じたのが「マンドリンオーケストラ」。
構成は普通のクラシックに近いのですが、バイオリン、ビオラ、チェロがすべてサイズの違うマンドリンに置き換わっており、さらにクラシックギターとコントラバスが加わります。「トレモロ」「ピッキング」「アルペジオ」などでアンサンブルを聴かせる本格的なもの。
コントラバスだけはそのまま使っていましたね。曲によってはティンパニやピアノも入る。
マンドリンというと個人的にはカントリーやアメリカンフォークで使う「フラットマンドリン」のイメージが強かったのですが、琵琶みたいな形で全然違う。
高音から中低音、低音までアンサンブル構成として種類があるのも初めて知りました。
学生時代の当時から、今でもテレビで目にすることはあまりないもの。
それにしても新鮮でしたね。
もともとクラシックも好きだったのですが、マンドリンオーケストラに編曲されたクラシックの名曲も意外な趣がありました。
マンドリンという楽器は古賀政男の「古賀メロディー」で多用されていることを改めて知りましたが、ポピュラーと言うより歌謡曲との親和性が高いようにも感じました。
このマンドリンオーケストラの曲。
小曲のアンサンブルから20分を超えるような壮大な組曲もあり、個人的に大好きな「プログレ」に近いものを感じます。
変拍子ビシバシ入り、非常にドラマチックな展開をみせる大曲には結構ワクワクしました。
琴とか日本にあるからかもしれませんが、トレモロの響かせ方は意外と日本人の琴線に触れる音色だと思います。
今では知名度も低く、「マニアック」と呼ばれるジャンルかもしれませんが意外とハマること請け合いです。
オススメは、日本人作曲家の鉄板3曲。でもやっぱりマニアックかも(汗)
「舞踊風組曲第2番」久保田孝
「パストラル・ファンタジー」藤掛廣幸